その他の計時技術:スポーツ計時への取り組み


ロンジンは、機械式時計の製作に加えて、新たな計時技術の研究も行ってきました。そして高精度のクォーツ式時計を開発し、これによって、1954年のヌーシャテル天文台コンクールで画期的な成績を収めました。サンティミエにあるロンジンの工房で製作されたこの時計の性能は、天文台のクロノメーターコンクールでそれまでに得られていた計時装置の精度の記録を塗り替えたのです。このロンジンのクォーツ式時計は、24時間作動させた後でも誤差がゼロ(1/1000秒単位でゼロ)でした。ロンジンの技術者の監督下で、計時機器部門がこの時計の機械部分と電子部分の開発を担当しました。このクォーツ式時計はまもなく、「パイヤール = ボレックスH16」というカメラに連動する形で使用されることになります。この技術提携によってロンジンは、以前に製作されたクロノカメラにおいて既に考案されていた原理、すなわちゴールタイム表示を用いたスポーツ用計時装置を開発することができました。「クロノシネジン」と名づけられたこの計時装置では、クォーツ式時計によって時間が1/100秒単位で表示されます。そしてカウンターを作動させる同期モーターにより、レンズを通じてフィルムの各映像(1秒当たり最大100映像まで可能)にこの時間が示されます。ロンジンは1950年代を通じて、スポーツ用計時装置を次々に開発しました。特に、ロンジンが開発した各種機構の系譜に加わった「クロノシネジン」は、計時の世界において電子工学とクォーツを用いた新技術が登場したことを示す象徴的な出来事でした。